ウナノッテ日記

ウナノッテとはイタリア語で一夜のこと。
食べ物との出会いはいつも一期一会、一夜の夢。
これはその夢の記憶をつづった日記です。
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白金 箒庵
  
箒庵では毎年この時期、蓮をモチーフにしたイベントを行っていると聞き、行ってきました。メンバーは夫の両親と義妹とその子どもたち、それから夫とわたしです。

予約の時間にお店へ行くと、すでに店の前には和服姿の女性がお出迎え。にこやかにご案内いただきました。こんなふうに対応が丁寧だと、なんだかセレブ気分で良い気持ちです。

そしていよいよ店内へ。お店へ一歩入るとびっくり。
店内が蓮の花で埋め尽くされていました。薄暗くて雰囲気のある空間に、大輪の花・花・花。闇のなかから薄紅のグラデーションが浮かびあがり、なんて幻想的なのでしょう。

その後、わたしたちは4階の個室へ案内されました。
すぐに食事かと思いきや、まずはお茶会とのことで、同じフロアにある茶室へと移動。通されたのはビルの中にあるとは思えないような本格的な茶室でした。わたしは茶道には詳しくありませんが、先日、京都でいろいろ見てきた茶室のように、水屋やにじり口までありました。そこで和服姿の男性が丁寧にお茶を点ててくれ、冷たい抹茶をいただきました。

その後は個室へ戻りお食事へ。
献立は以下のとおりです。

  <お献立[室町]>
前菜 琥珀羹       - 海老 蓮根 鮑 枝豆
   竹筒        - 鱧皮ざく
   大蓮葉       - 蓮花
椀  尼鯛焼目潮仕立   - 蓮根餅 松茸 小メロン 柚子
造り 蓮葉盛り      - 鯛 白海老 生うに
焼物 太刀魚バター醤油焼 - はじかみ 酢橘
煮物 加茂茄子蟹餡かけ  - 鱶鰭(ふかひれ)三葉 露生姜
食事 鯛と蓮根の炊き込み - はじき豆 赤出汁 香の物
甘味 抹茶氷室


食前酒の杯は、本物の蓮の花びら。
両手で花びらを包むようにして持ち、静かに口へと運びます。お酒はほんのりと甘く、まさに食前酒。いやがおうにも料理への期待が膨らみます。
それからアスピックサラダのような琥珀羹。すずしげな前菜が蓮の葉の上に盛り付けられていて美しい〜。

お椀は焼いた尼鯛、松茸、小さなメロンが入った柚子風味のお吸い物でした。
この時期に松茸、しかも形がはっきりわかる大きさとは恐ろしいほど贅沢…。尼鯛も香ばしくておいしいし、蓮根餅ももちもちプリプリのおもしろい食感で新鮮。献立を見て意外に思った小メロンも、実際にいただくと瓜のようでよくあいます。具のひとつひとつに味がついているので、お汁は上品な薄味で素材のおいしさがひきたちました。


お刺身もゴージャス。うにも鯛もさすがに美味。白えびはたぶん初体験ですが、これもいいですね〜。えび好きのわたしにはたまりません。
太刀魚のバター焼きは、素直においしい。バターと醤油って調味料のベストカップルだと思います。

加茂茄子蟹餡かけは、じつは今回いちばんのお気に入りでした。
よく出汁のきいた餡がかかった大きな茄子は、一度油で揚げているのか適度なボリューム感もあり、味もよく染みていて舌にとろけました。上からかけた餡では蟹やふかひれといった豪華食材も楽しめ、本当においしかったです。


お食事は鯛と蓮根の炊き込みごはんとお漬物。
ふっくらと炊けたご飯に、焼いた鯛がほぐして混ぜ込んであるのかな? 香ばしくて、おかずがなくてもどんどん食べられちゃいます。また枝豆も良いアクセントになっていました。

そしてラストは甘味です。
抹茶氷室というデザートは、抹茶カステラのような土台に寒天を重ねてありました。透き通った寒天のなかに透けて見えるあずきと蓮根がなんとも涼しげ。その蓮根はしょうがで甘く煮てあるのでしょうか。口のなかでふんわりと香りました。

いろいろ食べてみて感じるのは、つくづく蓮っておもしろい食材だということ。
蓮根は煮ればホクホク、炒めればシャキシャキ、摩り下ろして火を通せばモチモチ、薄く切って油で揚げればパリパリ。調理法によって、これだけ印象のかわる食材も珍しいのではないでしょうか。

また、中華やエスニックでは、蓮は根っこ以外の部分も立派な食材。中華では蓮の実で作った蓮容餡を使った月餅やお汁粉、乾燥した蓮の葉で作ったちまきがポピュラーですし、ベトナム料理では茎をサラダにしたりもしますしね。

自宅にあった薬膳の本によると、蓮根は「呼吸機能を整え、心臓を沈静させる。口の渇きや消化不良、下痢、神経症に効果があるので疲労や病後の回復には有効。ストレスやイライラに悩んでいる方にもよい」とのことでした。暑い夏の日に、極楽浄土を思わせる蓮料理のつどい。体調をくずしがちなこの時期にぴったりのイベントだったと思います。

奥の深い食材「蓮」。もしまた来年、こういうイベントがあれば、さらなる蓮の魅力を紹介してくれることでしょう。

白金 箒庵の「蓮に寄せて」のイベント……五感すべてで楽しみました。

店名:白金 箒庵
住所:港区白金6-16-22
電話:03-3280-7277
| gourmet | 和食 | 12:28 | comments(3) | trackbacks(2) |
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前に何回かコメントした者です。
魚と寿司のメッカ築地にある本社から転勤して、何の間違いか今はロンドンで働いてます。
有名な話ですが、本当にイギリスは食べ物がおいしくない。しかも異常に高い。なのでこのサイトを見ると日本にいたとき以上にヨダレが出ます…。なんとうらやましい。。。
Yurieさま、それからこのサイトをご覧のみなさん、日本は間違いなく世界一ご飯がおいしいところです。万が一にもイギリスに住もうなどと思わないように!
また、これからもせめて目だけでも楽しませてください。
(おかしなメールでごめんなさい。日ごろの鬱憤が・・・)
| ゴンタ | 2007/08/10 7:53 AM |
> ゴンタさん

コメントありがとうございます。
いまはイギリスにいらっしゃるんですか〜。
たしかイギリスは「大英帝国が世界中に植民地を増やし”太陽の沈まない国”とまで呼ばれるようになったのは、イギリス人が自国の料理から逃げるために世界に進出したからである…」なんてジョークまであるくらい、あまりおいしいものがないと聞きますが、、、本当にそうなんですね。
しかも料理が安くておいしい築地から転勤とは、ご愁傷さまです。
ただ、昔読んだ『イギリスはおいしい』という本によると、料理はイマイチだけど中にはキラリと光るおいしいものもあるとのこと。トレジャーハンティングの気分で、おいしいものを探してみると楽しいかも?
| yurie | 2007/08/13 7:36 PM |
こんにちは、初めておじゃまいたします。
yurieさんのブログは本当に読んでて飽きることがないです。
お宿から手軽なお食事、正統派のレストランまで、本当に美味しいもの、新しいものと出会うのがお好きなんだなーと感じました。このお店もまさかビルの中にあるとは思えないほど雰囲気の素敵なお料理ですね・・・味覚だけでなく五感で楽しむ、という感じでしょうか。

私も実は、神戸・大阪を中心に、お店ブログをしています。でも最近は関西に限らず、いろんなところのお店、どんなお店があるのかなとすてきなブログを書かれている方のページにおじゃましたりしています。

もしよかったら、<http://papageno.deblog.jp/forever/>にも、遊びに来てください!
今はまだ多くはないけれど、何人もの方が、記事を持ち寄ってお店を紹介しているブログになっています。

それで、突然なんですがもし興味をもっていただけたら、yurieさんのブログの記事を私たちのブログ上でも公開していただけないでしょうか?
写真の雰囲気、わかりやすくて上手く薀蓄をからめられる文章の上手さに憧れてしまい、思い切ってコメントにお誘いをしてしまいました。

気軽に遊びにきてもらえるだけでもうれしいです*^^*
お返事まってます。(長文になってしまいすみません!)

ブログサイト「きらめく星座」 マオ
メール info@hermes-japan.co.jp
| マオ | 2007/08/28 6:38 PM |









http://gourmet.jugem.cc/trackback/448
?á??
「箒庵(懐石料理)〔白金台〕」に関連するブログ記事から興味深いものを選んでみました。ぜひ、読み比べてみてください。 「プラチナ通りに面したその佇まい...
| ブログで情報収集!Blog-Headline/food | 2007/10/09 10:03 PM |
くちこみブログ集(タウン): 箒庵(懐石料理) by Good↑or Bad↓
「箒庵(懐石料理)」に関するブログのくちこみ情報で、みんなの参考になりそうな記事を集めています。自薦による登録も受け付けているので、オリジナルくちこみ情報のブログ記事があったら、どしどし投稿してください。
| くちこみブログ集(タウン)(投稿募集中)by Good↑or Bad↓ | 2007/12/31 11:47 AM |
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